コラム
BtoB調査を電話で行うメリット
ビジネスパーソンなどを対象とするBtoB(Business to Business)調査は、顧客企業や取引先企業のニーズ、業界動向、競合情報を把握し、ビジネス戦略をより精緻化するうえで有益な情報を提供してくれます。そのなかでも適切な企業リストからサンプリングできる電話調査は、インターネットのパネル調査よりも信頼性の高い調査が実施可能で、訪問面接調査よりも対象者にかかる負担を軽減できるなど、多忙なビジネスパーソンの意見を引き出すうえで大きな強みを持っています。
ここでは、電話調査がBtoB調査において選ばれる理由を具体的に見ていきましょう。
1.電話調査がBtoB調査で選ばれる理由
BtoB調査を行う上で最も重要なことは、調査対象の条件に当てはまる回答者に正確かつ有効にアプローチできる方法で実施することです。登録パネルを対象としたオンラインアンケートは、調査対象の条件に当てはまるような回答者が登録パネルに十分含まれていなかったり、回答者が個人の立ち位置で登録をしていたりするため、信頼性の高い情報や意見が得られず、仕様通りの調査自体が成立しない場合もあります。
また、BtoB調査を訪問調査で実施をする場合、インタビューを適切に行える場所の確保で対象者に負担をかける、あまり望ましくない場所でインタビューを行うことになる、急に発生するスケジュール変更に対応しにくいなどの課題があります。
しかし、電話でインタビューできる調査ならば、回答者の負担が比較的少なく、スケジュール変更に対しても臨機応変に対処できるというメリットがあります。これらのことは、結果的に回収できるデータの品質や信頼性の確保につながるので、情報の正確性も向上させられる点は、BtoB電話調査ならではの強みと言えます。
2.電話調査が可能にする質の高いデータ収集
BtoB調査では、最終的な意思決定権を持つ上級管理職からの意見を得ることが重要な対象者条件となることもあります。上級管理職は非常に多忙なことが多く、オンライン調査のパネルに登録されていない場合も多いので、オンライン調査を選択すると、正しい調査対象者から協力を得られない可能性があります。
電話を介して要点を簡潔に伝えられれば、「調査時間はどの程度か」「得られた結果はどう活用されるか」など、相手の関心事項を手短に説明しながらインタビューの機会を確保しやすくなります。これらのことは、結果的に回収できるデータの品質や信頼性の確保につながります。
また、電話で直接やり取りすることで調査への参加を促し、希少な回答者へのインタビューを完了させることも可能となります。
3.個別対応で深まる信頼と豊かなインサイト
BtoBの電話調査が持つもう一つの魅力として、回答者と調査員の直接的な対話から生まれる信頼関係が挙げられます。インターネットやメールのみの調査では、質問の狙いが正確に伝わらず、回答者が一方的にフォームに入力するだけで終わるかもしれません。しかし、電話調査では、調査員が相手の反応を聞き取り、回答を確認しながらインタビューを進めることができます。これにより、「こちらの考えをしっかり理解してくれる」という安心感や信頼感が得られやすくなり、回答が深く、かつ正直な内容になる可能性が高まるのです。
さらに、企業によって使用している専門用語や取り扱う製品・サービスの特性は千差万別です。電話調査であれば、事前に調査員が対象となる製品やサービスの知識を身につけたり、クライアントから業界知識を共有してもらったりすることで、インタビューをスムーズに進めることができるため、より豊かなインサイトを引き出せます。こうした柔軟性や丁寧なやり取りはBtoB電話調査ならではの強みであり、質の高い情報を入手するために重要なポイントとなります。
企業の意思決定に直結するBtoB調査において、電話調査は他の手法にはない柔軟性と即時性を備え、特に上級管理職へのアクセスや深いインサイトを得るうえで大きな威力を発揮します。戦略的に手法を選択し、適切な質問と調査員のトレーニングを行うことで、電話調査はBtoBの現場において強力な情報源となるでしょう。
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